ロードバイクでキャンプ、を気軽に叶えてくれるApiduraアピデュラのサドルバッグ
投稿日:2016年06月11日
投稿者:いね
ラックにパニアバッグ(タイヤ横に取り付けるバッグ)。というのが今までのツーリングの王道スタイルだったわけですが、ツーリング車以外で実際やろうとすると中々にハードルが高いということが分かります。
まず最初にクリアしなかればいけないのがマシンがラック装着に対応しているか?つまりダボ穴があるかどうかです。ダボ穴というのはラックを固定するためのネジ穴です。
ロードバイクは荷物積載が想定されてないので大抵はこの穴がありません。じゃあ、どうするか?
そんな問題を解決するために、各社思考を凝らして様々なアイディア製品を出しています。
シートポストに固定するタイプ
こちらはクイックレバー+ステーをブレーキ台座で固定するタイプ
上と似ていますが、こちらはクイックではなく、シートステイに固定するタイプ
などなど。フレームの素材や形状を選びますがこういった製品を使用すれば、パニアバッグが取り付けれます。ですが問題が全てクリアされるわけではありません。
例えば、かかと問題。ロードバイクはリアセンターが短いのでフレームサイズやバッグのサイズ如何によっては踵がバッグに擦ってしまうんです。
それから重量の問題。ラック・パニアバッグの重量は一般的に2kg〜3kgでしょうか。けっこう重いですよね。人によってはロードバイクに3kgはちょっと・・・となるかもしれません。また、使用機会は年2〜3回という方の場合、その度に工具を使用してキャリアを脱着するという手間を発生してしまいます。
もうひとつ、パニアを装着すると車幅が拡がります。その感覚が掴みづらいんですね。慣れるまでは車や障害物との間隔にかなり気を使うと思います。
※ちなみに上記の中であればクイックレバー型がおすすめ。その中でもAdeptのROAD REAR RACK(ロード リア ラック)がいい感じです。655gと軽量でしかも耐荷重能力が高いのが特徴。見た目もロードバイクのスリムさを損なわない形状。25kgまで対応してます。価格がこなれているのもグッド。
で、そういった諸問題をあらかた解決してくれるのが、Apiduraからリリースされている各種バッグというわけです。大型サドルバッグやハンドルバッグ、フレームバッグなど自転車のデッドスペースを駆使すれば、キャリアを使わなくても大容量の荷物を運搬することができるというもの。
こういったキャリアレスのツーリングスタイルはバイクパッキングとも言われていて、最近の自転車雑誌でもちょくちょく紹介されています。それぞれメリット・デメリットはあるものの、その汎用性・気軽さからバイクパッキングが今後のツーリング現代史になっていくかもしれません。
(Jamisのレネゲーターにサドルバッグ、ハンドルバッグ、フードポーチを取り付けた例。パニアバッグと違い車幅が変わらないの)
前置きが長くなりましたが、そのApidra製品がドドーンと入荷してきましたので簡単にご紹介。
まずはApiduraの代名詞。大型サドルバッグです。
写真は今年ラインアップに加わった防水対応のサドルバッグ。
素材には耐久性のあるTPUハイパロン素材が使われており、縫い目には防水加工されています。実際に触ると薄いんですが、それ以上にしっかりした生地で強度は高そうだな、という印象。他には防水性能を落として、軽さと容量を追求した定番モデルもあります。
定番モデルはコンパクト(9L)・ミディアム(14L)・レギュラー(17.5L)の3サイズ。
メインの素材にはDimension-Polyant VX21が使われてます。この4層構造のファブリックは高い防水性、軽量性を持っていて引き裂きにも強いです。防水性能に関しては小雨程度なら大丈夫そう。それ以上の雨が予想されるのであれば、あらかじめ防水スタッフサックなどでパッキングしていけば問題ないでしょう。
一般的なサドルバッグと比べるとどれも大容量なのですが、その中でもミディアムとレギュラーは圧巻。中はさしずめブラックホールで、これでもか!というくらいに荷物が吸い込まれいていきます。テントのポールも収納可能。
上部にバンジーコードもついていて、サンダルなどのパッキングに活躍してくれそう。テント泊の頼もしい味方になってくれるのは間違い無し。ちなみに私はレギュラーサイズを購入しました。
ハンドルバッグ
防水対応のハンドルバーバッグ ドライ。こちらもこの春に発売されたばかりの新製品。
容量は9L。フラットバーだと問題ないのですが、ドロップハンドルに装着するとドロップ部分と干渉してしまうため、実用量は半分の4〜5Lくらいでしょうか。それでも衣類などをパッキングするには必要十分。空気を抜きつつ圧縮していくと相当量の服が入ります。なお、アクセサリーパックを使用すればさらに積載容量をアップできますよ。
こちらもサドルバッグ同様にノーマルモデルもラインアップされています。9Lじゃ足りないという方はそちらがおすすめです。
フードポーチ
今回のダークホースでした。もともとの期待値は低かったんですが、実際使用するとその完成度の高さに唸ってしまいました。その辺の使い勝手はあとでレポートしたいと思います。
画像のようにボトルも収納可能。フレームバッグ付けてボトルケージが使えなくなったという方には嬉しい一品ではないでしょうか。補給食、スマートフォン、カギくらいは余裕で入ります。それから巾着型のドローコードの使い勝手が抜群で、ストレス無く中身が取り出せます。蓋がない巾着タイプゆえ防水性能はあまり期待できなさそう。
それから私の場合ダンシングしても擦ることはありませんでした。総じて、見た目も含めてですが、トップチューブバッグよりも使いやすいという印象です。
さいごに
ロードバイクでもちょっと買い増しするだけで、テント泊や超大型ロングライドができちゃうバイクパッキング。みなさんもこの夏にいかがでしょう。新しい自転車の楽しみが発見できるかもしれませんよ。フレームとの相性が心配な方、ご来店いただければ現物合わせもできますのでぜひぜひ。