ENVEの軽量カーボンハブ「CARBON ROAD HUB」
投稿日:2015年10月7日
投稿者:いね
追記:2016-01-27
日本でもハブ単体で販売が開始されました。お値段は税別190.000円です。当店でも取扱いできますので気になる方はご相談を!
ENVEはリム、フォーク、ステムなど製造しているアメリカのパーツメーカーで、カーボンの成形技術に定評があることで知られています。カーボンというリッチな素材を使用してるし、惜しみない手間をかけて作られているので当然いいお値段するのですが、それでも大枚はたいてでも購入したいと思わせてくれる数少ないパーツメーカーでもあるんです。先日そのENVEから軽量カーボンハブ「CARBON ROAD HUB」がリリースがされたのでご紹介。
「カーボンハブ」というとカンパやマヴィックのように胴部分だけカーボンというイメージがありましたけど、こちらはフランジ(花びら部分)もカーボンで出来ています。このフランジの穴はスポークを引っ掛ける部分。つまり、かなりの負担がかかる場所で、それに耐えうる強度を出すために次のような工夫が施されてるんです。
通常カーボンの穴部分は成型後にドリルで穴をあけるのが一般的です。フレームのボトルケージ用の穴などがそうですね。このため、周辺部分は繊維が切れて強度が落ちてしまいます。しかし、ENVEのハブは穴を空けずに成型しているので、繊維を切らすことなく強度を保つことが出来ているんですね。この部分の強度をいかに高めるかが重要なファクターだったようです。ちなみにこの穴の成型技術はカーボンリムでも使われてて、ENVEの高い技術力の象徴でもあります。
重量
「軽いは正義」とは自転車(特にホイール周りは)ではよく言われることで、それが真理だとするとENVEのハブは正義の塊と言えそうです。フロントが74gでリアが158g、他社と比較して見るとENVEのハブは際立って軽いことが分かります。軽量マニアにとってはよだれ必死の軽さでしょう。完組みホイールよりも軽いホイールが組めそうでワクワクしますな。
耐久性
このグラフはトルクテストを何回パスしたかを示しています。このテスト結果を見るとENVEもそうなのですが、となりのchrsikingも改めて素晴らしいハブということが再確認できて、ちょっと誇らしいですね。ちなみにENVEではホイールセットでの販売もしてて、ハブは「chirsking」「DTswiss」「Enve road hub」から選択できるようになっています。この3つがENVEの要求水準を満たしている数少ないハブだということでしょう。
スペック
- 対応スプロケ
Campy 11
Shimano 10/11
SRAM 10/11
- フロントハブ
20H
PCD: 39mm
センター〜フランジ(ノンドライブサイド) -38mm
センター〜フランジ (ドライブサイド)– 38mm
- リアハブ
24H
PCD(ノンドライブサイド) – 41mm
PCD(ドライブサイド) – 45mm
センター〜フランジ(ノンドライブサイド) – 36mm
センター〜フランジ(ドライブサイド) – 15mm
価格は前後で$1350。まだ販売代理店のHPにはラインアップされてないですが、日本での販売価格は20万前後といったところでしょうか。「えっ?ちょwえっ?」と三度見したくなるような金額ですが、至高の回転体を手にすることが出来ると思えば安い買い物と考えるか、それともduraの完組ホイール買えるじゃん、それもリムハイト高いほう、と考えるかは人それぞれですが、少なくともenveがこういう意欲的なハブを開発してくれたのは手組する身としては嬉しいことです。ちなみにフリーボディはDTswiss社のものを使用。ホイールセットでの販売価格は$3500。
これはハブだけではなく、ENVE製品全般に言えることなのですが、「クラッシュ保証」が付いています。通常では保証の範囲外である転倒や衝突などで破損した場合に、50%負担で新しいものを購入できるという画期的な保証です。カーボンの破損のリスクを考えて、なかなか購入に踏み切れない方々の心強い後押しになってくれるのではないでしょうか。