ファットバイク買うなら絶対知っておきたい2大メーカー
投稿日:2015年10月2日
投稿者:いね
一昔前は遊び心のある一部メーカーだけが販売していたファットバイクですが、最近ではキャノンデールやトレックなどのメジャーメーカーが相次いでリリース、またマキシスやシュワルベなどの大御所タイヤメーカーが極太タイヤを発売するなど、真剣にファットバイクに向きあうメーカーが増えてきました。当初は雪道での使用を想定したアドベンチャーバイクという位置付けだったのですが、メジャーメーカーの参入によって、今後は最新技術が取り入られたMTB系ファットが主流になっていくでしょう。そんな取り巻く環境が変化しつつあるファットバイク。今回は購入を考えてる方のために、最低限知っておいて欲しい2大メーカーと主要モデルをご紹介しますよ。
なお、価格は定価、税込みで表記しています。
1. SALSA(サルサ)
MTBでは名の通っているブランドで、細部まで手を抜かない高品質なバイクが特徴です。ファットバイクにおいてはアルミやチタン、カーボンのフレームを使用していて、後述のサーリーと比べるとMTB色が強いラインアップになっています。ファットバイクといえば、「ペダル重そう」とか「ハンドルもっさり」といったマイナスイメージを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、サルサに関してはそういった心配はいりません。MTBと遜色ないハンドリングと堅牢性で本格的なトレイルでも優れた走破性を約束してくれます。もちろんアドベンチャーの精神も忘れていません。ツーリングに便利なギミックが施された自転車は、あなたの冒険心さえあればどこまででも行くことが出来ますよ。
1-1. MUKLUK X7(3.8インチ)
サルサの定番モデル。2016モデルで大幅なアップデートが加えられました。まず、フォークはアルミからカーボンになり軽量化に貢献。さらにスルーアクスル(※)採用し剛性と強度がアップしていますね!。ジオメトリーも一新され、前モデルと比べて全体的に加速性やハンドリング性能が向上してます。その分値上がりしてますが、アップデート内容を見ると納得の価格だと思います。というかカーボンフォークだけでも値上げ分の元は取れてしまうのではないでしょうか。
外観は塗装に定評のあるサルサらしく、美しい仕上がり。派手目な配色ですが妙に落ち着きが感じられるのはサルサのなし得る技、でしょうか。カーボンフォークにボトルアイレットがあるのもアドベンチャーライドを提唱するサルサらしい配慮で、キャンプライドやトレイルなど様々なシチュエーションに対応できます。万人におすすめできる当店イチオシの万能バイクです。
¥297,000
※スルーアクスル?という方はこちら
1-2. BEARGREASE X5(3.8インチ)
・サルサの中ではレーシングモデル的な立ち位置。こいつが本領を発揮するのは、雪道やゆるめのトレイル。なにしろこのBEAE GREASEシリーズは北米の厳冬下のグレートレースに使用されるくらいですので、信頼性はピカイチです。車体は14,8kgと軽量で、チェーンステイ長も短いので、ファットバイクとは思えないほどペダルは軽く、ハンドリングはシャープ。なによりもサルサの中でも一番お手頃な価格なので、1台目のファットバイクとしておすすめです。なお、上位モデルはカーボンフレームを採用しており、MTBに引けを取らないほど軽量な車体になってます。価格も凄いですが、それ以上に走行性能がド偉いことになっていますので、予算に余裕のある方は一考してみる価値有りです。
¥258,120
1-3. BLACKBOROW GX 2×10(4.7インチ)
・3.8インチでは躊躇してしまうような悪路でも走破できてしまうのが4.7インチの魅力。特に雪での使用を考えられてる方、たった1インチの違いですが雪上走行性能はかなりの差がありますよ 。またデフォルトのカーボンフォークを、サスペンションフォークに差し替えれば走れるフィールドをさらに増やしてくれます。
最新規格のスルーアクスルやプレスフィットBB採用で剛性や堅牢性は問題なし。ハンドリングもファットバイク特有のもっさり感がなく非常に洗練されてます。これはマクラクもそうですが、可変リアステーなので、チェーンステイ長(CS長)を調整することが可能。例えば、雪道では安定感重視してCS長を長めに設定したり、反対にトレイルでは軽快性・俊敏性重視して短めにする、といったように味付けを変えることができるんです。個人的には4.7インチのタイヤを幅を活かして、雪道メインに考えられてる方におすすめしたい一台ですね。しつこいようですが、雪道はタイヤ幅が広い方が絶対に走りやすいですから。
¥383,400
2. SURLY(サーリー)
サルサと並ぶファットバイクの2大巨塔。ロード乗りにはあまり縁の無いメーカーなのでご存じない人もいるかもしれません。ツーリングやストリート界隈では広く知られているメーカーです。ファットバイクでは一番有名なメーカーと言っても間違いでは無いでしょう。なんと言っても元祖ですしね。サーリーの特徴としては幅広いラインナップ、それからクロモリフレームでしょう。軽さでいうとカーボンやアルミに劣りますが耐久性や補修能力でいうと群を抜いています。手荒に扱えるというのは、強烈なアドバンテージだと思いますよ。
2-1.Pugsley(3.8インチ)
2005年に発売され、度重なるアップデートを経て熟成された感のある元祖ファットバイク。タイヤサイズは3.8インチ。サーリー伝統のクロモリフレームは乗り心地はもちろん、見た目もシンプルで飽きの来ないデザイン。街乗りや雪道、ちょっとした山遊びをしたいという方におすすめのバイク。ファットバイクの良し悪しの指標の1つとして、タイヤがリムから外れないというのは重要なポイントですが、その点Puglseyは信頼できます。極低圧に落としてもタイヤが外れないオリジナルのリムは他メーカーのファットバイクにも採用されるほど完成度が高く、雪道では抜群のグリップ力を誇ります。また、キャリアラック対応なので、溢れんばかりの荷物を積んでキャンプライドに行くことも可能。自転車の楽しさを追求したアドベンチャーバイクと言えるでしょう。
¥259,200
2-2. Ice Cream Truck(4.7インチ)
サーリーの伝統と最新規格が融合した万能ファットバイク。雪道、岩、砂、泥なんでもござれな最強バイクです。最新規格とは簡単にいうとMTBで使われている現行テクノロジーをファットバイクに移植しました、ということ。これによって剛性やハンドリング性能が飛躍的に高められています。その他にもホイールがずれるとか今まで構造的にちょっと無理をして、露見していた弱点が補われてるので、本格的なオフロードでも心置きなく走ることができますよ。タイヤサイズはパグスレーよりも1インチ太い、4.8インチ。この1インチが走れる場所を格段に増やしてくれます。雪道も4インチクラスのものと比べると楽に走れますよ。
¥399,600
2-3. Wednesday(3.8インチ)
満を持してリリースされた最新規格の4インチモデル。同じ4インチのパグスレーに比べて剛性がアップしています。特徴的なのは435mm〜455mm間で調整できる可変リアステー。ファットバイクでは最短クラスの435mmmにセットすると、もたもたした漕ぎ味とはおさらばできます。反対に455mmにセットすると直進安定性アップ、かつ4.6インチ幅のタイヤも装着できるというサーリーらしいギミックが施されてます。また、チューブレス対応のリムやサスペンション対応のヘッドチューブなど拡張性が高いのもポイントですね。油圧ブレーキでないのが少し残念ところですが、その分価格は抑えられてます。
¥248,400
追記(2015/12/14)
ルック車との違いや選び方のポイントなどファットバイク初心者の方向けにいろいろ書いてみました。こちらもあわせてどうぞ。